「買う?まだ借りる?」出産を機に揺れる住まいの決め方|みんなの家計の見直し実例集vol.2
「買う?まだ借りる?」出産を機に揺れる住まいの決め方|みんなの家計の見直し実例集vol.2
◆目次(この記事でわかること)
1、住まいの不安はみんな同じ。相談に訪れた産前産後ママ3人のリアル
2、【ケース1:さくらさん(会社員)】「今って買い時?」と揺れていたママが、失敗しない「準備の流れ」に気付いた話
―― FPの後藤さんのワンポイント解説:ニュースの「買い時」と、家計の「買い時」は別物
3、【ケース2:あかりさん(フリーランス)】手狭な賃貸から湘南での家探しを焦るママが、「家賃並み」の落とし穴に気付いた話
―― FPの後藤さんのワンポイント解説:自営業の住宅ローンは「組めるか」より「耐えられるか」
4、【ケース3:みゆきさん(公務員)】妊娠を機に揺れたママが、「今すぐ買うorしばらく借りる」を冷静に判断できた話
妊娠・出産すると急にモノが増え「この部屋、狭いかも」と感じる瞬間が多くなります。
「そろそろ引っ越し?」「思い切って買う?それともまだ借りる?」とスマホで物件探しを始めても、ニュースで見る「住宅価格の高騰」や「住宅ローンの複雑な仕組み」に圧倒されて、結局指が止まってしまう――そんな産前産後のママは多いのではないでしょうか。
家賃や頭金の話はなかなかママ友にも打ち明けにくいもの。検索すればするほど不安が募ってかえって動けなくなるなら、ひとりで考え込まずに、まずはプロに頼って「我が家は買うべきか・借りるべきか」の判断材料を並べてみませんか?
今回は、住み替えや購入で悩んでいた産前産後の3人のママが、ライファーの無料相談で「自分たちにピッタリな住まいの答え」を見つけた体験談をご紹介します。(※お客様の声を元に再構成しています。数字は属性・地域から見た一例です。)
1、住まいの不安はみんな同じ。相談に訪れた産前産後ママ3人のリアル

今回、住宅購入や住宅ローンの不安を抱えてライファーのドアを叩いたのは、年齢もライフステージも近い3人の女性たちです。
◆相談者のプロフィール
さくらさん(29歳):会社員(1人目育休中)
家族構成: 夫(32歳・エンジニア/転職直後)、生後8か月の男の子
住まい: 地方都市・家賃月8.5万円の賃貸(購入検討・物件目安約2,800万円)
お悩み: 住宅価格高騰のニュースで「今って買い時?」と迷っている。住宅ローンの仕組みもよくわからない状態。
あかりさん(35歳):フリーランス(もうすぐ復職予定)
家族構成: 夫(同い年・自営業)、3歳の女の子と生後2か月の男の子
住まい: 首都圏近郊・家賃月14万円の賃貸。2人目を出産し、手狭になってきたため引っ越し&住宅購入を検討中。希望は湘南エリア・予算約4,800万円
お悩み: いまの家賃と同じ位の月額で住宅購入に手が届くのか、そもそも夫婦とも自営で住宅ローンは組めるのか不安。
みゆきさん(30歳):公務員(第1子妊娠中)
家族構成: 夫(27歳・会社員)
住まい: 地方都市・家賃月7万円のアパート暮らし。引っ越しを検討中。予算は、広めの賃貸なら月9.5万円前後、購入なら約2,500万円が目安。
お悩み: 賃貸か購入か。育休に入ると妻側の収入が減るが、年下の夫の年収が妻より低いため、今のタイミングでの住宅購入は現実離れでは、と感じている。
2、【ケース1:さくらさん(会社員)】「今って買い時?」と揺れていたママが、失敗しない「準備の流れ」に気付いた話

生後8か月の男の子を育てる、さくらさん。子どもが生まれてからリビングがおもちゃや絵本、大量のオムツで溢れるようになり、夫婦で「そろそろ家を」と話し始めました。
ところが住宅価格高騰のニュースを見て、「今って買い時?」「もし買ったあとに価格が下落したら損してしまうかも…」と踏み出せなくなりました。
夫は32歳のエンジニアで、年収アップを狙って転職したばかり。住宅ローンの仕組みもよくわからないまま、無料相談を申し込みました。
「買う前提なのに、何から決めればいいかがわからないんです」
FPの後藤さんのワンポイント解説:ニュースの「買い時」と、家計の「買い時」は別物
3人を担当したFPの後藤さんは、自身も小学生の子どもを育てる40代のパパです。それぞれの家庭のペースに合わせ、複雑なお金や住まいの疑問を分かりやすい言葉でひとつずつ紐解いてくれると評判のFPです。
後藤さんが最初に伝えたのは、最新の物件相場や金利のデータではありませんでした。「ニュースの買い時」と「家計の買い時」は別物だという見方です。
「住宅金融支援機構の調査(2024年10月)でも、買い時と思う理由に金利、思わない理由に価格の高さが挙げられています。でも最終的に大切なのは、ご家庭の返済余力です。
住宅ローンは、物件価格を長い期間で分割して返す仕組みです。メリットは、計画が立てやすいこと。注意点は、借りられる額と返せる額は違うことです。
目安として、年間の返済額が年収のおおよそ20〜25%以内に収まるかを見ることが多いです。転職直後は、勤続や収入の安定も確認してから動くのが安心です」
「相場としての買い時」にとらわれるのではなく、まずは「我が家の優先順位」を整理することが大切なのだと、さくらさんの頭の中がクリアになっていきました。
さくらさん家の家計の見直し結果と、安心へのアプローチ

後藤さんが最初に行ったのは、条件に合う物件を提示することではなく、さくらさん家のライフプラン表をいっしょに作ることでした。
現在の世帯年収は約680万円。いまの家賃は月8.5万円。検討中の住宅購入予算は約2,800万円、頭金200万円。借入2,600万円を仮置きすると、返済は月約7.2万円前後。管理費などを足すと、住居費の合計は月8.5〜9万円前後になりそうです。
一見、いまの家賃と近い数字に見えます。ただし夫は転職直後。さらに、今後必ず必要になる子どもの教育資金の積み立てを月1〜2万円残せるかどうかも、同時に見る必要がありました。
そこで後藤さんは、「物件探しを止める」のではなく、「買う前提の順番の見直し」を提案しました。
①返済負担率と手元資金の確認
②教育費の枠を先に確保
③そのうえで物件の上限を決める
という流れです。次回は、より細かいライフプラン作成に進むことになりました。
●相談を終えたさくらさん(29歳)からのリアルな声

「お金の相談なので重くなるかなと思っていたのですが、担当の方がとても気さくで話しやすく、助かりました。この先の住宅ローンや子どもの教育資金のことで、こんな方法もあると提案していただき、とても参考になりました。次回またライフプランの作成をしてくださるという事で、とても楽しみです! また、住宅ローンや投資のことを教えていただける貴重な機会になると思うので、しっかり相談していきたいです。」
3、【ケース2:あかりさん(フリーランス)】手狭な賃貸から湘南での家探しを焦るママが、「家賃並み」の落とし穴に気付いた話

2人目が生まれたばかりのあかりさん。首都圏近郊の賃貸は月14万円。4人家族になるとさすがに手狭で、もう少し郊外に家を買って引っ越したいという想いが頭をよぎるようになりました。希望は、自然が多く首都圏にも通いやすい湘南エリア。
ただ、あかりさんも夫も自営業。「フリーランスだし、手が届く?そもそも夫婦で住宅ローンは組める?」――その不安が、物件探しの手を止めさせていました。
FPの後藤さんのワンポイント解説:自営業の住宅ローンは「組めるか」より「耐えられるか」
「これからはもっと子どもたちを伸び伸び育てたい。今の家賃と同じくらいで家が買えるなら憧れの湘南へ移住したいけれど、人気エリアで良い物件はすぐ埋まっちゃうって聞くから、早く探さなきゃ…!」
そんな期待と焦りが膨らむあかりさんに、FPの後藤さんは「そのお気持ち、わかります! 子どもが大きくなる前に、環境を整えてあげたいですよね」とそっと寄り添いながら、まずは今の生活コストからいっしょに整理していきましょうと提案しました。
「フリーランスや自営業だからといって、住宅ローンが組めないわけではありません。ただし会社員と比べ、収入の継続性や安定性がより慎重に確認される傾向があります。多くの場合、直近の確定申告で『所得』(売上から経費を引いた額)を確認します。
ポイントは、頭金をしっかり用意したり、借入額を抑えたりすることで、審査も今後の家計もぐっと楽になることです。注意点は、『いまの家賃と同じ返済額なら買える』と思い込みやすいことです。
自営業は収入に波があります。税金や社会保険の滞納がないこと、手元資金(生活費のバッファ)があることも、同じくらい大切です」
後藤さんの現実的なアドバイスを聞くうちに、あかりさんは自分の本音に気づきました。あかりさんが本当に知りたかったのは、「湘南は諦めるべきか」ではなく、「どんな計画を立てれば叶えられるのか」でした。
あかりさん家の家計の見直し結果と、安心へのアプローチ

あかりさん家の世帯年収は約750万円(夫婦とも自営のため、直近の平均)。いまの家賃は月14万円。
希望の湘南エリアの物件の予算が約4,800万円、頭金600万円。借入4,200万円とすると、返済は月約11.5万円前後。管理費・固定資産税相当を足すと、住居費は月13〜14万円前後になりそうです。
返済額だけを見れば「今の家賃と同じくらい」と感じるかもしれません。しかし後藤さんが何より大切だと伝えたのは、住宅ローンの審査対策と、万が一への備え(ゆとり)でした。
確定申告上の「所得」のバランス、用意できる頭金、手元資金――。「ローンが組めるか」だけでなく、「住宅購入後も無理なく暮らし続けられるか」まで見越すことが重要なのです。
相談を通じて分かったのは、「湘南を諦める必要はない」ということでした。後藤さんのアドバイスを受けて、焦ってすぐに買うのではなく、まずは次の3つから順番に準備していくことにしました。
① 確定申告の書類整理と「所得」の確認
② 頭金と、万が一のための「生活防衛資金」の目標づくり
③ 湘南エリアで無理なく買える上限価格の設定
その後も継続して相談にのってもらいながら、難しそうだった保険や投資の基本もイチから教えてもらったあかりさん。モヤモヤしていたお金の不安が消えて、「憧れの湘南での暮らし」に向かって前向きな一歩を踏み出せました。
●相談を終えたあかりさん(35歳)からのリアルな声

「お金のことはまったくの無知でしたが、住宅ローン・投資・保険などを初心者にもわかりやすく説明していただいて、とても勉強になりました。今後も無料で相談に乗っていただけるとのことで安心しました。次回の面談の際にも聞きたいことがたくさんあるので、今から楽しみです。」
4、【ケース3:みゆきさん(公務員)】妊娠を機に揺れたママが、「今すぐ買うorしばらく借りる」を冷静に判断できた話

第1子を妊娠中のみゆきさん。いまは夫婦ふたりのアパート暮らしですが、出産を前に「近々、広いところへ」と考え始めました。物件探しをするうちに、賃貸でいいのか、購入した方がいいのか迷いが出ます。
夫は3つ年下の27歳会社員。年収はみゆきさんより少なく、「住宅購入は、もう少し待った方がいいのかな? でも賃貸でも購入でも引っ越し費用はかかるし、子どもが生まれてから物件を探すのは大変だから、思い切って購入を前提に動いた方がいいかも…」と感じてもいました。
FPの後藤さんのワンポイント解説:賃貸と購入、正解は「生涯コスト」だけでは決まらない
後藤さんは、ネットにあふれる「持ち家vs賃貸」のような損得だけで答えを出そうとはしませんでした。
「賃貸の良さは、家族構成や働き方の変化に合わせて柔軟に住み替えられること。購入の良さは、ローン完済後に住居費の負担が軽くなり安心感が得られることです。どちらが正解ということはありません。
注意したいのは、目先の生涯コストの損得だけで決めると、いまの暮らしや家計のゆとりを見落としがちになることです。
とくに妊娠・出産期は、収入や生活リズムが大きく変わる時期。『無理なく返せる額』や『必要な頭金』、探しているエリアの相場、手元資金、探しているエリアの相場、そして『一度広めの賃貸で様子を見る選択肢』をすべて並べて比較してから決めても決して遅くありません。
実際、国土交通省の住宅市場動向調査でも、初めて家を買う人は30代後半〜40代前半が多く、決して焦る必要はないんです。『今すぐ買わなくても、今からしっかり準備(土台づくり)はできる』と考えてみてくださいね」
みゆきさんの肩の力が、少し抜けました。
みゆきさん家の家計の見直し結果と、安心へのアプローチ

後藤さんといっしょに整理した、みゆきさん家の試算はこちらです。 世帯年収は約720万円(妻・公務員約420万円+夫・会社員約300万円)。いまの家賃は月7万円。
もう少し広い賃貸なら、地方都市でも月9.5万円前後がひとつの目安。購入なら約2,500万円、頭金150万円、借入2,350万円と仮定すると、返済は月約6.5万円前後になります。
「返済が今の家賃より安いなら、買った方が得」――しかし、そう感じた瞬間こそ注意が必要だと後藤さんは続けます。購入には諸費用・固定資産税・修繕の備えが乗っかっていきます。さらに、夫の収入の伸びしろや、産後のみゆきさんの働き方も考慮して見る必要があります。
そこで提案されたのは、今すぐ「買うor借りる」を決めるのではなく、選択肢を整理することでした。
① しばらく広い賃貸に暮らし、家賃の上限を決める
② 購入する場合の頭金と、無理のない借入額の上限を決める
③ 万一に備える保険の過不足を基礎から確認する
「今すぐ賃貸か購入か決めなきゃ」というプレッシャーを感じていたみゆきさんは、「目先の損得に振り回されちゃダメなんだ! 何より、そんなに焦らなくてもいいとわかってよかった…」と捉え直すことができました。
●相談を終えたみゆきさん(30歳)からのリアルな声

「基礎的な話からていねいに説明してくださり、保険や住宅ローンについていろいろな選択肢を提案していただきました。ネットによくある持ち家vs賃貸という情報をうのみにせず、我が家にとってはどうかを相談できて、気持ちがラクになりました。」
5、出産前後の今だからこそできる、住まいの「無理ないルール」を作る価値

3人のママの体験談は、いかがでしたでしょうか。
ネットを開けば、「今は買い時」「持ち家が正解」「賃貸が賢い」といった言葉があふれています。「絶対に損をしたくない」「正解を選びたい」と調べれば調べるほど、世の中の「おすすめ」に振り回されて、疲れてしまいますよね。
けれど、家探しに全員に共通する「たったひとつの正解」はありません。
今回、3人がFPとの対話を通して見つけたのは、我が家がいちばん心地よく暮らせる基準でした。
子育てや仕事をしながら、これからの住まいまでひとりで抱え込むのは本当に大変なことです。頭の中だけで「買おうか、借り続けようか…」と考え続けると、どうしても不安ばかりが膨らんでしまいます。
FPとの相談は、何かを買わされたり決断を迫られたりする場ではありません。一度立ち止まって、モヤモヤした頭の中と数字を整理して、きれいに並べ直すための時間です。
本格的に慌ただしくなる前に、まずは我が家のリアルな数字を一度たしかめてみませんか?「なんだ、うちのペースで進めばいいんだ」と思えるだけで、これからの選択がぐっと楽になるはずです。
監修者
株式会社ソルブグループ
社員Y・Iさん
保険代理店である株式会社ソルブグループを含め、8年にわたり保険販売および資産形成のコンサルティングに従事。
オンラインや全国各地で年間10回以上のマネーセミナーに登壇した実績あり。
現場で培った生の声をもとに、最新の金融知識を分かりやすく伝える活動にも注力している。
※本記事は個人の体験談をもとに構成しており、相談内容や結果をすべての方に保証するものではありません。住宅ローンの審査・金利・物件価格・税制・統計データは時期や個人の条件により変動します。記事中の年収・家賃・借入・返済額は属性と地域から見た一例(仮置き)であり、実際の借入可否や最適解を示すものではありません。具体的な住宅購入・ローン・家計設計については、専門家にご相談ください。
※無料相談を担当するFPの指定はできません。
※買い時意識に関する記述は、住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査(住宅ローン利用予定者調査)」(2024年10月調査)などを参考にしています。初めての住宅取得年齢の傾向は、国土交通省「住宅市場動向調査」の公表内容を参考にしています。