お金と保険の相談例

【相談例】 離婚

離婚しました。元夫名義の学資保険は、私の名義に変更したほうがいいですか?また、生活が変わるので保険の見直しもお願いします。

相談者
女性(35歳)会社員/年収400万円/非喫煙者

<家族構成>
長男(8歳)
長女(5歳)
加入中の保険
・養老保険:15,000円/月
・定期医療保険:1,500円/月
※学資保険は元夫名義で30,000円/月
相談したいこと
・離婚で必要になる保険の手続きが知りたい。
・元夫名義の学資保険を私の名義に変更したほうがいいか教えてほしい。
・見直したほうがいい保険があれば教えてほしい。

保険金の受取人を複数人にすることはできる?

最近離婚しました。保険関係で必要な手続きがあれば教えてください。

ファイナンシャルプランナー

氏名や住所、保険料の引き落とし口座などに変更があった場合は、それらの変更手続きが必要です。また、離婚された方ですと、受取人の変更をするケースも多いです。

私も養老保険の受取人を、元夫から子どもに変更したいです。その場合、ひとりしか受取人にできませんか?

ファイナンシャルプランナー

実は、受取人は複数人を指定することができるんです。ですから、お子さん2人を受取人にできますよ。

それは知りませんでした!

ファイナンシャルプランナー

変更の際は、長男と長女で50%ずつといったように、受け取り時の割合も指定しておきましょう。ただし、受取人を複数にする場合、保険金を受け取るときにすべての受取人の署名などが必要になりますので、ここだけ注意が必要です。

なるほど、兄妹で揉めてどちらかが署名を拒否したら、2人とも保険金を受け取れなくなってしまうことがある、というわけですね。

夫名義の学資保険、どうするのが正解?

ちなみに、元夫が契約者、受取人が長男の学資保険があるのですが、私の名義に変えたほうがいいでしょうか。

ファイナンシャルプランナー

婚姻中にかけていた学資保険については、一般的に3つの方法があります。

(1)名義を元妻に変更し、契約を継続する
(2)解約し、戻ってきたお金を元妻(または子ども)が受け取る
(3)名義は変更せず元夫が契約を継続し、満期に元妻(または子ども)に保険金を渡す

相談者様が検討されている(1)の場合、元旦那様がこれまでに支払ってきた部分に対して贈与税がかかる可能性があるんです。

それはなんとなく抵抗がありますね…。では解約したほうがいいですか?

ファイナンシャルプランナー

今のタイミングで解約すると、戻ってくるお金がこれまでに払い込んだ保険料より少なくなってしまいます。それでもよければ、すっきりするのは(2)かもしれません。
戻ってきたお金を元手に、別の貯蓄性のある保険に加入するのも一案ですね。

(3)のパターンはどうでしょうか。

ファイナンシャルプランナー

贈与税や、解約による目減りがないという意味では、(3)のパターンがもっとも損をしにくいとは言えます。
離婚の条件のひとつに「学資保険は、満期になったら必ず子どもに渡します」といった取り決めをしておき、書面などに残しておけると理想です。
ただし、書面に強力な効力があるかどうかは、なかなかはっきり言えない部分でもあるんです。

3つの方法のうちどれが適しているかは、元旦那様との関係性などによっても変わってきますので、じっくりお考えになってくださいね。

どの方法も一長一短がありますもんね…。しっかり考えてみます!

子どもたちのためにも、いざというときの保障は厚めに備えよう

私自身の保険も見直したいです。シングルマザーになったので、いろいろと不安です。

ファイナンシャルプランナー

あまり考えたくないことではありますが、相談者様が働けなくなってしまったときのことも想定しておいたほうがいいかもしれませんね。

相談者様は母子手当が受けられますし、長期的に働けなくなったときには傷病手当も出ますので、これらの補填として月に10万円程度が受け取れる就業不能保険を検討してはいかがでしょう。このくらいの保障であれば、月3,000〜4,000円の保険料で加入できます。

公的な手当てのほかに月10万円がカバーできれば、子どもたちの生活は守れそうです。

ファイナンシャルプランナー

また、できれば医療保険の保障も厚くしておきたいところです。
現在加入されている保険は定期保険で、保険期間が決められているタイプですね。いつ病気になるかわからないことを考えると、保障が一生涯続く終身タイプへの切り替えをおすすめします。

まだお若いですが、そろそろ女性ならではの病気やがんへの備えもあるとより安心かもしれませんね。

確かに、乳がんなどは心配です。そうすると保険料はどのくらいになりそうですか?

ファイナンシャルプランナー

終身医療保険に、特約で女性疾病、3大疾病をつけて月5,000円くらいが目安です。保障が厚くなるぶん、今より保険料は上がってしまいますね。

就業不能保険に加入し、医療保険の保険料も上がるとなると、ちょっと家計が心配になってきました…。

ファイナンシャルプランナー

おっしゃる通り、これからのことを考えるとあまり保険料は上げたくないですね。
そこで着目したいのが養老保険です。相談様の養老保険は、最近加入されたもので利率が高くありませんので、払済(※)にしてもいいかもしれません。
払済にして浮いた15,000円のうち、3,000円を収入保障保険に充ててはいかがでしょう。

さらに、10,000円をドル建て終身保険や変額保険などの利率のよい商品に回して、効率よく備える方法もあります。ややリスクはありますが、上手に活用すれば払い込んだ保険料より大きく増えて戻ってきます。そうすれば、下のお子さんの教育資金にも充てられますね。

そんな方法もあるんですね!

ファイナンシャルプランナー

この時点で15,000円のうち2,000円と、解約する定期医療保険の保険料1,500円、あわせて3,500円が余っています。ここに1,500円足して月5,000円の終身医療保険に加入すると、保険全体としてアップする金額は1,500円ですみます。

1,500円アップするだけで、現在加入中の保険に比べて保障内容はぐんと厚くなりますね!必要な保障がきちんとカバーされたように思います。見直していただいてよかったです!

※払済:保険料の支払いをストップし、今まで払っていた保険料に対する解約返戻金を以降の保険期間に充てて保障を継続すること

FPからの提案

加入中の保険 見直し後
養老保険 15,000円 養老保険※1 15,000円
定期医療保険 1,500円 定期医療保険※2 5,000円
※学資保険は元夫名義で30,000円/月 就業不能保険※3 3,000円
ドル建て保険または変額保険 10,000円
合計 16,500円 合計 18,000円

※1 払済みにして今後の支払いをストップ
※2 定期医療保険を解約し、女性疾病や3大疾病がカバーされる終身医療保険へ乗り換え
※3 養老保険に充てていた保険料の一部で、毎月10万円程度が受け取れる収入保障保険に加入

見直しのポイント

  • 離婚したら保険の「受取人」の変更も忘れずに。夫名義の保険の名義変更は相続税に注意。
  • シングルマザーは「万が一の備え」「病気の備え」を厚めにしておくと安心。
  • 利率が低い貯蓄型保険は「払済」にすることも検討を。

この記事を書いた人

LifeR編集部